前田薬品工業株式会社

2017/03/02　富山新聞掲載記事内容

ステロイド剤生産倍増

前田薬品工業　内服剤工場を転換

外用剤メーカーの前田薬品工業（富山市向新庄町、前田大介社長）は1日、本社敷地内にある内服剤工場を、塗り薬など外用剤の工場に改装すると発表した。薬効が高いステロイド製剤の専用生産棟とし、同製剤の生産能力を約2倍に引き上げる。5月に工事を始め、11月の完成を予定する。投資額は約8億円。

改装する内用剤工場は鉄筋5階建てで2013年に完成し、錠剤やカプセル剤などを生産してきた。同社は収益力の強化を目指し、創業以来培ってきた塗り薬など外用剤専業メーカーへの転換を進めている。改装はこの一環で、月末までに全ての内服剤の生産を終了する。

同社はステロイド製剤と非ステロイド製剤を本社敷地内の既存外用剤工場で生産してきたが、改装によってこれらを完全に分離生産できるようにし、品質をより高める。

医療用医薬品では効き目が強いステロイド製剤の需要が高まっており、生産能力を増強して受託ビジネスの拡大などにつなげる。